この記事ではこんな疑問に答えます。
お久しぶりです。立花浩紀です。
ブログの更新が止まっている間に、私の環境は大きく変化しました。放送大学で生活と福祉コースの卒業(2回目の放送大学卒業)や、就労継続支援B型事業所の職業指導員にスカウトされたことなど、、、
この記事では、統合失調症の当事者の私が障害福祉施設の支援員になった経緯と、自分の感情の変化について紹介します。
たちばな
統合失調症の当事者のたちばなが執筆しています。デイケア・就労移行支援・就労継続支援A型・障害者雇用・クローズ就労など様々な働き方を経験し、現在はフリーランスのWeb制作者として活動しています。Web制作は1999年から始めたベテラン。スキルを生かして統合失調症などの障害者でも自分らしく働くための情報を発信中です!
・当事者が支援員になる方法
・職業指導員のお仕事の内容
・アップデートされた障害福祉に対する思い
目次
統合失調症の当事者から支援員になった経緯
私が統合失調症の当事者から支援員になった経緯は、現在の勤務先の代表理事からスカウトのメールが届いたところから始まります。
文面を見てみると、
「完全フルリモートのB型事業所で職業指導員になりませんか?」
みたいな内容でした。
最初は、ちょっとうさんくさいメールだなぁ、、、なんて思っていましたね(笑
どうやら私のこのブログやnoteなどを見て、「障害を持ちながらも高いスキルを持っているフリーランス」と認識してくださったようです。
入社後から知ったのですが、このB型事業所は障害を持っている方を職員にするというポリシーがあるようです。スカウトのメールを送ってきた代表理事も障害者手帳持ち。
まぁそれは後で知ったことだったのです、ちょっと惹かれるものがあったのも事実。スカウトのメールに返信することで、やり取りが始まりました。
バーチャルオフィスでの面談
メールをやり取りして、とりあえず事業所で使っているバーシャルオフィスで面談しましょうという流れになりました。
バーチャルオフィスなんてこの時初めて利用しました。ブラウザ上にオフィスを模したデザインの画像があり、その中を自分のアバターを動かす感じです。音声通話や画面共有などの機能もあります。
面談の日時になりログインすると、代表理事とすでに職業指導員として勤務していた職員さんがいらっしゃいました。
Web制作の仕事について簡単な質疑応答があり、面談は終了。とりあえず会ってみましょうということになり、事業所の職員さんと利用者さんが一同に会する会議に参加することになりました。
利用者さんとの初対面
会議は大阪の某高層ビルの会議室で行われていました。そこで代表理事や職員さん、そして利用者さんたちと初めての顔合わせ。めちゃくちゃ緊張しましたが、すぐにいい感じの雰囲気になりました。
全員の前で挨拶をして、その後は近くの席にいた利用者さんとWeb制作のお話などをしたと思います。
会議が終わり、「どうでしたか?」など簡単な話をして、その場で採用が決定しました。
職業指導員のお仕事ってなに?
職業指導員というのは、障害をお持ちの利用者さんに対して、社会復帰につながるようなスキルを教える仕事をしている支援員のことです。就労移行支援事業所や就労継続支援事業所などでは配置することが決められています。
私はWeb制作(コーダー)としてHTML・CSS・JavaScript・PHP・WordPressなどの技術指導をしています。
就職したばかりのときは、バーチャルオフィスのミーティングルームに集まって、レッスンなどをしていましたが、今は利用者さん一人ひとりの個別対応がメインです。
あとは、利用者さんと一緒にクライアントのWebサイトの制作なども行っています。
勤務先のB型事業所は完全フルリモートなので、物理的な事業所がありません。バーチャルオフィス+音声通話+画面共有を駆使して支援する形式なので、他の事業所とはかなり仕事の仕方が異なっていると思います。
フルリモートでの支援は難しい面も多いのですが、実際のところフルリモートでB型のサービスを利用したいというニーズもかなり多く、難しいながらもおおむねうまくいっているような感じです。
当事者から支援者になって変化した福祉への思い
正直なところ、障害福祉施設に対して悪い印象を持っている当事者の方は多いと思います。
私自身は就労移行支援施設と就労継続支援A型事業所を利用者として利用したことがありますが、周囲の当事者を見ていても、すべての方の支援がうまくいっていたようなことはありませんでした。
そういう事情を利用者として実感しているからこそ、自分はしっかりした支援をしようと思いを強くしている部分があります。
しかし実際に支援をしていて、悩む場面も多々あります。よく思うことは、
「自分は”支援ができる”というパワーを持ちたいだけではないのか?」
ということです。実際のところ支援者にはかなりのパワーが求められます。ただそれは、上下関係ではないんですよね。
「利用者さんの社会復帰のために、必要なら力を分け与えて伴走していく」
支援ってそういう営みのように感じます。こんな風に言葉にすることは簡単ですが、実際のところ本当に難しいんですよ。支援って。
将来の展望
統合失調症の当事者であることから、就労継続支援B型の職業指導員のお仕事につながりましたが、自分には障害福祉の知識が少ないと感じています。
現在は、社会福祉士になることを目指して、京都にある一般養成施設(通信)で社会福祉の学びを深めているところです。
詳しいことはnoteに記録しているので、よろしければご覧ください。
養成校の卒業が2026年5月で、国家試験の受験が2027年2月になる予定です。まだまだ先の話ですが、息切れしないようにがんばります!