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障害者雇用の面接で聞かれる質問は?対策すべきことを徹底解説

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・障害者雇用の面接ではどんなことを聞かれるの?
・障害者雇用の面接対策のポイントって何?
・障害者雇用の面接はどのように進むの?

この記事ではこのような疑問にお答えします。

障害者雇用で就職や転職を成功させるためには、自分の魅力やアピールポイント、そして配慮して欲しいことなどを面接の場でしっかりと伝えることが重要です。

厳しい書類選考を突破して獲得した面接の機会、ここでもし失敗してしまったら就職活動をやり直す羽目に・・・

この記事では、障害者雇用の面接でよく聞かる10個の質問と面接対策のポイント、面接官がチェックしている内容を詳しく解説します。絶対に面接を成功させて就職したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

立花浩紀

統合失調症の当事者の立花浩紀が執筆しています。デイケア・就労移行支援・就労継続支援A型・障害者雇用・クローズ就労など様々な働き方を経験し、現在はフリーランスのWeb制作者として活動しています。Web制作は1999年から始めたベテラン。スキルを生かして統合失調症などの障害者でも自分らしく働くための情報を発信中です!

この記事でわかること

・障害者雇用の面接には定番の質問がある
・障害者雇用の面接は準備が重要
・障害者雇用の面接官は学歴・経歴・スキルだけを見ているのではない

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障害者雇用の面接で聞かれる10個の質問

早速、障害者雇用の面接でよく聞かれる10項目を紹介します。

障害者雇用の面接で聞かれる10項目

・自己紹介、自己PR
・志望動機
・障害について
・調子が悪くなったときの対処法
・障害へ配慮して欲しいこと
・過去の職歴や経歴
・長所や短所
・スキルや資格
・通勤方法や通勤時間
・残業ができるかどうか

【1】自己紹介、自己PR

自己紹介・自己PRは採用面接の定番の質問です。履歴書や職務経歴書からはわからない、求職者本人の人柄を知るために質問されます。

・1分で説明してください
・3分以内で説明してください
・簡単でいいので説明してください

など、条件が与えられることもあります。

面接の場では最初に聞かれることが多く、まずは自分がアピールしたいことを簡潔にまとめて話すと良いでしょう。

【2】志望動機

志望動機も定番の質問の一つです。

・どうしてこの会社で働きたいと思ったのか
・どうしてこの会社でないとだめなのか
・どの程度この会社で働きたいと思っているのか

これらのことをしっかりと踏まえた上で準備しましょう。応募先の企業のことだけでなく、業界や競合他社のことも理解したうえで回答すると、より説得力が高まります

【3】障害について

障害者雇用の面接において、自身の障害の種別や程度の質問は必ず聞かれる質問です。

・自分の障害をちゃんと理解しているか
・自分の障害についてきちんと説明できるか

障害者雇用の経験がない企業にとって、障害者を雇用することに大きな不安を感じるものです。求職者を受け入れられるかどうか判断するために必要な質問ですので、自分のことを理解してもらうためにもキチンと回答できるように準備しておきましょう。

【4】調子が悪くなったときの対処法

勤務中や出勤前に調子が悪くなった時、どのように対処しているのか聞かれることがあります。

・会社としてどのようなサポートが必要なのか
・自分で出来ることをきちんと理解しているのか

このようなことを知るために質問しています。

対処法については出来るだけ具体的であると良いでしょう。

「頓服を飲んで30分程度したら症状が落ち着く」

など、自分で出来る対処法を伝えておくことで、会社としても安心できます。

【5】障害へ配慮して欲しいこと

障害に対してどのような配慮が必要なのかも会社にとっては重要な質問です。

・平日の通院日に休暇が欲しい
・電話応対は難しい
・人込みが苦手なので満員電車を避けられる時間帯に出勤したい

配慮してほしいことを包み隠さず伝えることで、求職者にとっても安心できる環境で働けます。もちろん、求職者自身も自分なりに対策していることも伝えると、会社に対して好印象を与えられます。

【6】過去の職歴や経歴

過去の職歴や経歴も面接における定番の質問です。

・求職者は過去にどのような仕事をしてきたのか
・求職者はどのようなことができるのか
・どのような仕事を依頼すれば自社の戦力になるのか

求職者の職歴や経歴を知ることで、どのような仕事ならスムーズに行えるのかを会社は検討します。もちろん、これからやりたい仕事や興味のある仕事も併せて伝えることで、この会社で働きたい、という意欲も見せることができます。

【7】長所や短所

求職者の長所と短所を説明させる質問も面接の定番です。このような仕事と関係なさそうな質問も、実は求職者にとってはうまく自分をアピールできるチャンスです。

「自分にはこんな短所がありますが、このように克服しています」
「自分にはこんな長所があって、前の会社でこのように褒められました」

など、長所や短所を仕事に関する得意なことと苦手なことに置き換えて説明すると、面接官に好印象を与えられます。

【8】スキルや資格

障害者雇用の多くでは資格やスキルを求められませんが、事務職であればMOS、経理なら簿記など、資格があると有利になる求人もあります

スキルや資格をアピールするときに重要なことは、応募先の会社の仕事で生かせるものをアピールすることです。無関係なスキルや資格をアピールしてしまうと、自社の仕事を理解してないと思われて、逆効果になりがちなので注意しましょう。

【9】通勤方法や通勤時間

会社への通勤方法や通勤時間も定番の質問です。

この質問では、要点を押さえて簡潔に答えられるかが重要なポイントになります。

通勤時間が2時間を超えるような長距離の場合、毎日遅刻せずに通勤できるかどうか、追加で質問されることがあります。このような場合、採用が決まったら会社の近くに引っ越す意思があることを伝えたり、遠距離でも毎日遅刻せずに通勤するための工夫を伝えることができると好印象です。

【10】残業ができるかどうか

障害者雇用の場合、残業については配慮してもらえることもありますが、会社や仕事内容によっては残業が発生することがあります。

残業ができるかどうか質問された場合、無理に「大丈夫」と答えたり、「絶対に残業はできません」と答えたりするのはNGです。

「主治医から体調を安定させるために長時間の残業は控えるように言われているので、なるべく配慮していただけると助かります」

のように丁寧に表現して回答するのがポイントです。

また「残業が発生しそうな場合、あらかじめ日時を決めてもらえると助かります」のように、自分にできる範囲で前向きに回答すると面接官に好印象を与えられます。

障害者雇用の面接対策のポイント

ここまでで解説した面接で聞かれる項目について、適切な回答をするために押さえておきたいポイントを紹介します。

自分の障害特性の理解を深める

障害者雇用で採用されるのに最も重要なことは、自分の障害について理解を深めることです。

調子を崩してしまう環境や、必要な配慮、障害特性のため出来ないことなど、キチンと整理しておきましょう。

障害特性を理解することで、自分にとって必要な配慮がわかってきます。

配慮してほしいことを整理する

次に配慮してほしいことを整理します。ここで重要なのが、会社に対して一方的に配慮を求めるのではなく、自分も障害を持ちながらもスムーズに仕事するために、どのような工夫ができるのか把握することです。

・応募先の企業で対応できそうな配慮かどうか
・自分自身ではどのような工夫をしているか
・必要な配慮を分かりやすく丁寧に伝えられるか

これらのことを考慮しながら、自分にとって必要な配慮を整理していきます。

服装・身だしなみを整える

面接当日に向けて、服装や身だしなみを整えることも大切です。

男性ならヒゲをきれいに剃り、鼻毛が出ていないかなどをチェック、爪も伸びすぎていないか確認しておきましょう。

女性も髪をきれいにまとめて、派手になりすぎないような自然なメイクを心掛けます。

面接時の服装は男女ともにスーツが基本です。下に着るシャツはアイロンをかけてしわがないように整えます。靴や靴下もダーク系の色にそろえて、靴は綺麗に磨いておきましょう。

面接会場までの行き方・かかる時間を確認する

面接会場までの行き方やかかる時間を確認しておくと、当日にあわてずに済みます。

時間よりも早めに着いてしまったら、時間をつぶせそうなカフェなどがないか探しておきましょう。

スマホのアプリで、乗り換え情報や面接会場近くのカフェなどを検索できるので、活用することをおすすめします。

模擬面接でしっかりと練習する

就労移行支援事業所や転職エージェントを利用している場合、模擬面接の機会があるかもしれません。

本番の面接を想定して、模擬面接を繰り返すことで、だんだんと面接をうまくやる自信がついてきます。

模擬面接官からフィードバックをもらったら、そのフィードバックの内容を本番の面接で生かせるように、繰り返しシミュレーションしておくと、本番でスムーズに受け答えできるようになります。

障害者雇用の面接当日の流れ

障害者雇用の面接当日の流れを紹介します。面接はおおむね30分から1時間程度の時間をかけて行われるのが一般的です。予め面接当日の流れを押さえておけば、余裕をもって本番に臨むことができるでしょう。

【1】面接会場へ向かう

面接当日、やることは身だしなみを整えて面接会場に向かうことです。当たり前ですが面接の遅刻が厳禁です。面接会場までの道のりが不安なら、前もって下見しておくこともおすすめです。

遅刻しないことは当然ですが、早く着きすぎるのもNGです。面接を始める準備ができていないことがあるため注意しましょう。

【2】面接会場の受付に行く

面接会場に着いたら、入口や受付で「本日〇時に面接予定の〇〇です」と名乗り、面接に来たことを丁寧に伝えましょう

受付についたときから面接は始まっていると考え、振る舞い方やマナーに配慮した行動をとるようにしましょう。

【3】面接開始まで待機する

受付を済ませても面接がすぐに始まるとは限りません。面接室の入り口で待機するように指示されることもあります。待っている時間の姿もチェックされていると考えて、気を抜かないようにしましょう。

【4】面接室へ入室する

ドアを3回ノックして「どうぞ、お入りください」と、呼ばれたら面接室に入室します。

「失礼します」とあいさつをして入室します。

ドアを丁寧に閉じた後、椅子の前まで座り「よろしくお願いします」と伝えましょう。

面接官から「椅子におかけください」と言われたら「失礼します」と言って椅子に腰かけます。もってきた鞄は椅子の横に置いておきます。

【5】面接が開始

いよいよ面接がスタートです。当日に向けて準備してきたことを思い出し、この会社で働きたい!という気持ちを強くもって面接に臨みましょう。

【6】面接が終了

面接官から「面接はこれで終了です」と言われたら面接終了です。

「本日はお忙しいところお時間いただきありがとうございました」

と感謝の言葉を伝えて、席を立ちましょう。

【7】面接室から退室する

面接室のドアまで行ったら、「失礼します」と一礼して退室しましょう。面接室から退室する姿も面接官はチェックしています。退室時もドアを丁寧に閉めることを忘れないようにしましょう。

面接官が確認していること

身だしなみや言葉遣い

面接の場にふさわしい身だしなみや言葉遣いができているかどうかは、どの会社でも必ずチェックされます。

面接官に与える第一印象は外見で決まります。

・清潔感がない
・体形にあったスーツを着ていない
・髪の毛がぼさぼさ
・友達と話すような受け答え

このような状態で面接に訪れてしまうと、面接官の印象を損ねてしまいます。社会人にとって適切な身だしなみや言葉遣いを心掛けることは基本中の基本です。面接官に好印象を与えるためにも、身だしなみを整えてから面接に臨みましょう。

意思疎通ができているかどうか

障害者の中にはコミュニケーションが苦手な方が多くいます。しかし面接は短時間であるため、自分をアピールするには要点をしぼってわかりやすく話さなければなりません。

質問に対する回答では、常に結論から話し始めることを心掛けましょう。また早口や小声にならないように、落ち着いて大きな声で発言することも重要です。

また正しい敬語を使うなど、言葉遣いにも注意しなければなりません。

就職後は上司やほかの社員との円滑なコミュニケーションが求められるため、面接時に意思疎通ができる人材かどうかは面接時に必ずチェックされます。

自社の仕事への適性

面接官は求職者が自社の仕事への適性があるかチェックしています。

求職者が自社でやりたいと思っている仕事、チャレンジしたいと思っている仕事が自社で出来ることであるかどうかは重要なポイントです。

応募先の仕事に適性がある人材と判断されるには、過去の職歴や経歴と応募先の企業との関連性や、仕事に必要な最低限の知識を有しているかなどをアピールすることが重要です。

自社の社風に合っているかどうか

会社独特の雰囲気や価値観のことを社風と言いますが、求職者が自社の社風に合っているかどうかも面接官はチェックしています。

たとえば「保守的な会社である」「チャレンジ精神を大切にしている」「人間関係を重視している」など、会社によって社風はさまざまです。

求職者の価値観と会社の価値観が一致していないと、たとえスキルや知識が豊富でも、その会社でうまくやっていくのは難しいと思われがちです。

社風は経営者の考え方や価値観、会社の経営方針など長年にわたって培われてきたものです。抽象的でわかりにくいものでもあるため、実際に入社しないと社風に合っているかどうか判断できないこともあります。

そのため、面接官も求職者が自社の社風に合っているか、注意深くチェックしています

自社で長く働いていけるかどうか

職場への定着率が低いのも障害者雇用の大きな課題となっています。会社にとって人材の採用には大きなコストをかけています。だからこそ、採用した人材には長く働いてほしいと思っているのです。

前職を身勝手な理由で退職していないか、早期離職していないかどうか、仕事に耐えられるコンディションを維持できるかどうかなど、自社で長く働ける求職者かどうか面接官はチェックしています。

自社で障害に配慮できるかどうか

求職者が希望する障害に対する配慮が、自社で出来るものであるかどうかの確認も面接官はしています。

電話応対は難しい、車通勤したい、時短勤務したい、など障害者が希望する配慮は障害者によってまちまちです。

また会社によって、配慮できることも大きく異なります。

求職者が希望する配慮と、自社で出来る配慮が一致しているかどうかの確認は、障害者雇用の面接で最も重要な点と言えるでしょう。

障害者雇用の面接は準備が重要

障害者雇用の面接は準備が重要です。多くの会社で面接することになっても、必ず聞かれるような定番の質問はそれほど多くありません。

自分の魅力をしっかりとアピールし、面接官にとって一緒に働きたいと思わせる人材となれるように、この記事の内容を参考にして、しっかりと準備を整えてから面接に臨みましょう。

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ABOUT ME
立花 浩紀
「統合失調症と働く」というテーマで活動しています。フリーランスとしてWeb制作に従事しながら、就労継続支援B型事業所で職業指導員をしています。自分自身もデイケア・就労移行支援・就労継続支援A型の経験ありです。このブログでは障害福祉・フリーランス・障害者雇用・一般就労・クローズ就労などに関するお役立ち情報を発信しています!

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