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障害者がクラウドソーシングで仕事をする場合、障害はオープンにした方がいいの?

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・障害者は障害をオープンにしてクラウドソーシングした方がいい?
・クラウドソーシングで障害をオープンにするのってどうしたらいいの?
・クラウドソーシングで障害をオープンにするメリットってある?

この記事ではこんな疑問に答えます。

以前このような記事を書きました

これは私の体験談をベースにした記事です。2019年10月の時点で、私はクラウドソーシングで仕事をして1年6か月になりました。

現在でもランサーズクラウドワークスといったクラウドソーシングでお仕事を続けています。

障害者にとって働く上で、障害に配慮してもらうことは、仕事を続けるうえで重要なことです。

それでは障害者がクラウドソーシングで仕事をするときに、自分の障害はオープンにした方がいいのでしょうか?

今日はそんなちょっとした疑問にお答えします。

立花浩紀

統合失調症の当事者の立花浩紀が執筆しています。デイケア・就労移行支援・就労継続支援A型・障害者雇用・クローズ就労など様々な働き方を経験し、現在はフリーランスのWeb制作者として活動しています。Web制作は1999年から始めたベテラン。スキルを生かして統合失調症などの障害者でも自分らしく働くための情報を発信中です!

この記事でわかること

・クラウドソーシングで障害をオープンにしても配慮は受けられない
・実績があれば障害者でもクラウドソーシングで仕事できる
・クラウドワークスでは障害の有無を気にしないクライアントが多い

クラウドソーシングで障害をオープンにする方法

結論からいうと、クラウドソーシングでは障害をオープンにしても、何らかの仕事上の配慮が受けられることは少ないと思います。

クラウドソーシングでのお仕事の受注の流れは、大きく2つあります。

クラウドソーシングでの仕事受注の流れ

1.公開されている仕事に応募する
2.クライアントからスカウトを受ける

また、仕事の種類としては、以下の3種類があります。

クラウドソーシングでの仕事の種類

1.プロジェクト
2.コンペ
3.タスク

クライアントはこの3つの方法のいずれか1つを使って、仕事を発注します。

この3つの仕事の種類の違いについては、以下の記事で書いているので、詳しく知りたい人はご確認ください。

クラウドソーシングに登録すると、プロフィールページを作ることができます。

そこには自分の得意な事や所有している資格、これまでの実績など、「自分はこんなことができますよ」ということを1000文字くらいの文字数でアピールするためのページです。

このプロフィールページをしっかり作ることが、クラウドソーシングでお仕事をするために重要です。

クラウドソーシングで障害をオープンにする方法の1つが、このプロフィールページに自分が抱えている障害を記載することです。

例えば「私は統合失調症という障害を持っています」などの文言を追加することなどですね。

もう1つが、クライアントからスカウトのメッセージが来た時に、自分の障害を打ち明ける方法です。

自分が障害者であることをオープンにするには、この2つ方法があります。

障害をオープンにしても仕事上の配慮は受けられない

自分が障害者であることをクライアントに伝えても、障害に対する配慮が受けられることは、ほぼあり得ないと思います。

一部の仕事を除き、クラウドソーシングでのお仕事は「在宅ワーク」です。

つまりこの段階で、障害者にとって働きやすい環境が整っていると言えます。例えば、通勤や退勤などありませんし、朝の9時から夜の18時までのように、勤務時間が決まっているわけではありません。

もしクラウドソーシングで働く時に、それ以上の配慮が必要なら、そのことを伝えても良いかもしれません。

ただし、クラウドソーシングでお仕事をしている人は、他にもたくさんいます。

この人、障害者なんだ。配慮がどうのこうの言ってるし、仕事を発注するの大変だな

と思われたら、ほぼ確実にお仕事の依頼は来なくなるでしょう。働きたい人はたくさんいるので、クライアントは別の人にお仕事を依頼するからです。

ちなみに私はクラウドソーシングでお仕事をするときに、基本的に自分の障害をオープンにはしてません

クライアントからスカウトが来た時にも、自分が障害者であることは伝えていません。意味がないからです。

実績があれば障害者でも普通に仕事を受けられる

私は障害者ですが、クラウドソーシングでお仕事をしていても、特に障害を理由に不自由を感じたことはありません。

よく

・クラウドソーシングは稼げない
・仕事の単価が安い
・自分のできる仕事が見つからない

といった悩みがありますが、これって別に障害がどうのこうのって関係ないですよね。

仕事上の悩みをすべて自分の障害のせいにするのは、ちょっと辛いと思うし考え方が甘いと思います。

障害による問題と、障害に無関係な問題を切り離して解決をしていくことが、クラウドソーシングに限らず仕事をするうえで重要です。

クラウドソーシングでは1つの仕事が完了すると「実績」と「評価」が増えます。

「実績」はこれまで仕事をしてきた数。「評価」はクライアントから頂く仕事の評価で、「★マーク」が1から5までつけられます。

この実績と評価の数が増えていくと、自然とスカウトの仕事が増えていきます。スカウトの仕事をしっかりこなすと、クライアントから高く評価してもらえます。そうすると継続の仕事につながります。

クラウドソーシングで実績を増やす方法

1.頂いた仕事をしっかりする
2.クライアントから評価される
3.クライアントからお仕事をリピートされる
4.その仕事をしっかりする

クラウドソーシングでの実績に増やし方は上で紹介したサイクルを回すことです。

当然、同じクライアントからのリピートだけでなく、新規のクライアントさんからの依頼もあります。

また、継続の仕事が何らかの事情で停止することもあります。

個人的な感想では、クラウドソーシングでは常に5社~8社くらいのクライアントを常に抱えて仕事をするのが、安定した収入につながるような気がします。

これより多いと仕事が大変になり、逆に少ないと生活できるほどの収入にならないでしょう。

障害をオープンにして仕事をした例を紹介

クラウドソーシングでは原則的に自分の障害をオープンする必要はないと思いますが、例外もあります。

これは私が実際にランサーズで受注した仕事のことですが、「統合失調症の障害者として自分の体験談」を執筆したお仕事です。

つまり自分が抱えている障害をそのままお仕事のネタにした例です。

私はフリーライターの仕事をしていますが、執筆依頼される記事のジャンルは本当にたくさんあります。

いわゆる「まとめサイト」的なコンテンツではなく、「自分の体験談」をベースにした記事は、Googleからも高く評価されることが多く、SEOの観点で有利になります。

また「自分の障害」をネタにして記事を執筆する仕事は、リサーチの作業が少なくすむので、執筆のスピードが上がり、時給計算した時の収入も高くなります。

クラウドソーシングでは「障害」や「メンタルヘルス」に関する仕事の募集はあまり多くありません。実際にランサーズクラウドワークスのプロジェクトページをご覧いただくと明らかです。

しかし、たまに募集されていることもありますし、障害をオープンにするのではなく、自分のプロフィールページに「障害福祉に興味あり」みたいなことを書いておくと、「障害」に関する記事を求めているクライアントさんの目に止まって、スカウトが来ることもあります。

このようなこともあり、クラウドソーシングではプロフィールをしっかり作ることが重要とされています。

クラウドワークスでは障害者を気にしない企業が多い

大手クラウドソーシングである「クラウドワークス」の調査では、クラウドワークスで仕事を発注している企業は、一般の会社より障害者を気にしないで発注したい企業が多いという結果が報告されています。

あわせて読みたい

プレスリリース:クラウドソーシング利用企業は、障害者への業務発注の意向が強いことが顕著に 9割が「障害者であるかを考慮せず仕事を発注する」と回答
https://crowdworks.jp/press/?p=6773

(2)障害者への業務発注に関する意向
CW企業の9割が、「障害者かどうかに考慮しない」「障害者を優先する」と回答
中小企業、CW企業ともに「発注先に関し、障害者かどうかを考慮することはない」と回答した割合が最も高くなっています。また中小企業では、「障害者への発注はできるだけ避けたい」と11.4%が回答、CW企業では1.9%と少なく、CW企業は障害者であるかどうかにかかわらず発注意向が高いと考えられます。(図表-2)

CW企業とは「クラウドワークス利用企業」のことです。

一般企業:11.4%が障害者への発注は控えたい
CW企業:1.9%が障害者への発注は控えたい

ということなので、CW企業は障害者への発注にそれほど抵抗がないことがわかります。

ランサーズについては、このようなデータは公開されていませんが、実際に障害者として働いていても、不利に感じる場面は一度もありませんでした。

障害者でも成果を出さなくてはならない

今回はクラウドソーシングで仕事をするときに「自分の障害をオープンにするかしないか」について紹介しました。

実際に1年6か月間、クラウドソーシングで仕事をしてみて、障害をオープンにするかしないかは、時と場合によって使い分けることが良さそうだと思います。

記事中で紹介したように、自分の体験をコンテンツにしたい場合、障害者であることを利用してお仕事を受注することも可能です。

しかしこれは「障害に対する配慮」ということではありません

障害があってもなくても、お金を貰って仕事をする以上、「成果を出す」ことは必要不可欠です。

なかなか厳しいと思いますが、「毎日会社に行って、決まった時間働いて帰ってくるだけ生活」に比べたら、クラウドソーシングを使って、好きな時にやりたい仕事だけをしている今の生活は、やめられないなぁ~というのが正直なところ。

もし興味があったら、登録だけしてみて、どんな仕事があるのか実際に見てみるのも良いかもしれませんね。

ランサーズ
https://www.lancers.jp/

クラウドワークス
https://crowdworks.jp/

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ABOUT ME
立花 浩紀
「統合失調症と働く」というテーマで活動しています。フリーランスとしてWeb制作に従事しながら、就労継続支援B型事業所で職業指導員をしています。自分自身もデイケア・就労移行支援・就労継続支援A型の経験ありです。このブログでは障害福祉・フリーランス・障害者雇用・一般就労・クローズ就労などに関するお役立ち情報を発信しています!

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