この記事ではこんな疑問に答えます。
しかし時代は新型コロナの流行により、大きく変わりました。特にテレワークの普及は、障害者の働き方にも大きく影響を与え、在宅で働く障害者や、テレワーク支援を行う就労移行支援事業所も目立ち始めています。
私は4年前に個人事業主として独立し、それ以来ずっと在宅ワークを続けています。この記事では、統合失調症を抱えている方が、在宅ワークを成功させるコツを徹底解説いたします。
・在宅ワークを成功させるためには環境の整備が重要
・在宅ワークは孤独なのでSNSなどでゆるい人間関係を作っておくのがおすすめ
・在宅ワークでは仕事とプライベートのスイッチの切り替えが大切
たちばな
統合失調症の当事者のたちばなが執筆しています。デイケア・就労移行支援・就労継続支援A型・障害者雇用・クローズ就労など様々な働き方を経験し、現在はフリーランスのWeb制作者として活動しています。Web制作は1999年から始めたベテラン。スキルを生かして統合失調症などの障害者でも自分らしく働くための情報を発信中です!
目次
在宅ワークとは?
在宅ワークとは、主に自宅などでインターネットを活用して仕事をするスタイルの働き方のことです。会社に出社することなく働けるため、通勤の負担や会社内での人間関係に煩わされることなく、のんびりと自分のペースで仕事ができる働き方です。
新型コロナの蔓延に関わらず、在宅ワークを希望する障害者の方は、以前から多くいました。私も独立した2018年4月時点では、新型コロナなど流行していませんでしたが、
おうちでのんびり仕事がしたい
という思いが強く、大して準備もせずに会社を辞め独立してしまいました。
実際にフリーランスとなり、今年で在宅ワーク4年目になります。この4年間で実感した、統合失調症を抱えながら在宅ワークを成功させるコツをご紹介します。
統合失調症を抱えながら在宅ワークを成功させるコツ
統合失調症を抱えながら在宅ワークを成功させるコツは以下です。
コツ1:パソコン・インターネット環境を整える
在宅ワークでは、パソコンとインターネットなどの仕事環境が重要です。在宅ワークでどのような仕事をしたいのかにもよるのですが、5年以上前の古すぎるパソコンや、遅いインターネット回線では、満足に仕事ができません。
私のおすすめの仕事環境は、
・パソコンはノートパソコン(できれば3年以内に発売された新しいもの)
・USBハブなどを使って、24インチ程度の外付けディスプレイもつける
・キーボードとマウスは無線式(Wi-FiやBluetoothなど)
・インターネット回線は光回線で、ルーターとパソコンをできれば有線でつなげる
・Microsoft 365などのOfficeソフト(その他仕事に必要なもの)
・セキュリティ対策ソフト(ノートンやウイルスバスターなど)
このような環境がおすすめです。予算の都合もあると思うので、仕事をして少しずつ環境を整えていきましょう。
ちなみに私の仕事環境は以下の通りです。
パソコン:Lenovo ThinkPad E490
インターネット:1Gbpsの光回線
ディスプレイ:ThinkPadのディスプレイと24インチのディスプレイ2台(トリプルディスプレイ環境)
ソフト:Microsoft 365、Adobe CC、esetINTERNET SECURITY
このような環境です。これくらいあれば仕事環境としては十分です。
コツ2:仕事モードに入るスイッチを決める
在宅ワークは主に自宅で仕事をするため、仕事モードに入るスイッチを決めておくと効果的です。例えば私の場合は、朝にコーヒーメーカーでコーヒーを淹れて一杯、口にいれることで仕事のスイッチを入れています。
といっても、やはりなかなか集中するのは難しいでしょう。Twitterなどを見ていても、明らかに仕事中のフリーランスが、息抜きでつぶやいているのを見かけます。
仕事に集中するためのテクニックの一つに、「ポモドーロテクニック」があります。これは「25分の作業」と「5分の休憩」を繰り返す働き方です。たまにオンラインサロンなどでは、ポモドーロテクニックのためのルームがあったりします。
ポモドーロテクニックはタイマーさえあれば、自分一人でも実践できます。向き不向きがあると思いますが、一度自分でも試してみると良いでしょう。
生産性がグングン上がる!「ポモドーロ・テクニック」って知ってる?
https://next.rikunabi.com/journal/20161026_m1/
コツ3:しんどいときは躊躇せずに休む
統合失調症は精神の状態に波のある障害です。少しでもしんどい時は、躊躇せずに休みましょう。在宅ワークの良いところは、1日24時間のうち、いつ仕事をしても良いことです。別に朝や昼に必ず仕事をしなくてはならないことはありません。
私の場合、仕事の納期に遅れないことを最も重視しており、とにかく納期に間に合えば、自分の気分次第で、仕事の内容や、仕事する時間は自由にしています。
フリーランスの中には、きっちりと計画通りに仕事をするタイプの方も多いのですが、おそらく統合失調症の方は計画を立てるのではなく、
「調子のいい時に限界まで仕事をすすめて、しんどい時に休む」
と言うスタイルがうまく行きやすいと思います。体調のしんどさって、計画通りにはいきませんからね……
コツ4:SNSなどでゆるい人間関係を作っておく
在宅ワークをしているフリーランスは、めちゃくちゃ孤独なので、せめてSNS上だけでも、ゆるく交流できる人間関係を作っておくことをおすすめします。
SNS上で、自分が統合失調症であることを公開するかしないかは、しっかりと決めておいた方が良いです。私は、統合失調症用のアカウントと、仕事用のアカウントを別に分けて運用しています。
しかし、インターネット上だけの付き合いなので、「Twitterをガチる!」みたいなノリの人たちとは、距離を置いた方が良いでしょう。しんどくなると思います。
コツ5:家族や親戚に在宅ワークを認めてもらう
統合失調症の方には家族と同居している方が多いと思いますが、自分の働き方については、しっかりと家族や親戚に説明しておいた方が良いでしょう。
今は新型コロナの影響でテレワークとかも普及しているので、在宅ワークに対する理解はかなり進んでいると思います。障害者雇用でも在宅勤務が増えつつあるので、そのような社会の状況と合わせて、自分が在宅で働いていることを認めてもらいましょう。
詳しい仕事内容を説明しても理解してもらいにくい場合は、「インターネット関係の仕事をしている」とだけ伝えておくのもおすすめです。
統合失調症の方の在宅ワークは「無理せず・焦らず・頑張りすぎず」
この記事では、統合失調症を抱えながら在宅ワークを成功させるコツをご紹介しました。
障害は治らないから障害です。そうは言っても働かなくてはなりません。統合失調症の方にとって、在宅で働けることは、大きな目標の一つになることもあるでしょう。
私も4年間の在宅ワークで、大変なことも多かったのですが、やはりこの働き方は、なかなかやめられません。
このブログでは、統合失調症の私がクラウドソーシングを使って仕事を獲得する方法も紹介しています。よろしければあわせてご覧ください。